【 リノベーション 】のメリット・事例・工事過程
本コラムでは、リノベーションの『 メリット 』とTOTOリモデルサービスが実際に行った「 マンション 」と「 戸建て 」住宅の『 リノベーション実例 』を紹介します。
また後半では、マンションでのリノベーションの『 打合せの様子 ~ 工事の様子 ~ 完成 』までの過程を紹介します。
リノベーションのメリット
費用が抑えられる
戸建て住宅の場合、建て替えが全面プラス基礎にわたって工事するのに対し、リフォームは一部分のみから、最大でも基礎を除いた全面までなので、工事の範囲が狭い分、工費を抑えることができます。
一般的に言われている建て替え費用が1,000万円~4,000万円なのに対してリフォームの費用が300万円~2,500万円と、建て替えと比べてかなり抑えられていることがわかります。ただし工事の内容や範囲によって費用が大きく変わってくるため、その目安の幅も広くなっています。
また、一坪あたりに掛かる費用も建て替えと比べて抑えられる傾向にあります。
工期が短くて済む、基本仮住まいの用意をしなくていい
工事に掛かる期間が建て替えに比べて短くなります。
また、工事の内容にもよりますが部分リフォームなら、多くの場合で家に住み続けながらリフォーム工事をすることが出来るので、建て替えのように工事期間中はホテルなどの仮住まいを用意する必要がなく、そういった周辺費用も抑えることが出来ます。もし、仮住まいが必要になったとしても、建て替えよりもその期間は短くなります。
固定資産税が多くの場合で増えない
固定資産税の計算で重要なのが固定資産の評価額ですが、リフォームをした場合、スケルトンリフォームなどの大規模改修をしたり、増築して床面積を広げたりしない限り、固定資産評価額が変わらないことがほとんどです。
また、築年数を経るごとに経年減価補正率を掛けて固定資産税が減算されていきますが、その築年数も改まることなく維持されます。
リフォーム減税制度を活用できる
リフォーム内容が一定の要件を満たすとリフォーム減税制度を利用できるようになります。
リフォーム減税制度は、もともと2021年(令和3年)12月31日までの措置でしたが、延長となりました。リフォーム減税制度は、所得税の控除になるものと、固定資産税の減額になるものとがあります。
マンション リノベ事例
お客さまは中古マンションを購入され、ご入居前のリフォームをご希望でした。
リフォーム前のキッチンは、奥行の広いアイランド型が設置されており、収納が少ない印象でしたので、新しいキッチンは、I型キッチンの対面に腰壁とカウンターを造作した対面型キッチンを提案しました。
アイランド型に比べるとキッチン本体の奥行は狭くなりますが、その分ダイニング側にゆとりが生まれ、カウンターや腰壁を設置することで空間活用の幅が広がります。
壁面には大容量のカップボード(食器棚)を設置し、使い勝手に合わせてコンセント位置を移動。収納量と家事効率がアップした快適なキッチン空間へと生まれ変わりました。
戸建て リノベ事例
シニア世代のご夫婦と高齢の母、ワンちゃん1匹の暮らし。
建て替えも検討されましたが、お父様が遺してくださった長く住み慣れた家と庭を壊すことなく「快適な生活」を得たいと考えられ、リフォームを選択されました。
リフォームのポイントは、みんなが暮らしやすいよう和室を8畳から6畳に変更し、その分リビングを広げるプランに。また収納や仕上げ材料にこだわりました。
マンション「 間取り変更 」過程
今回、ご依頼をいただいたお客さまは、お母さまと二人の娘様での3人住まいでした。
築年数は40年ということもあり、設備機器や間取りに古さを感じさせるものでした。
~ お打合せ ~
初回の打ち合わせの際、お母さまと娘様から様々なご要望を伺ったところ、やはり設備機器や間取り対してのご要望を多くいただきました。
■ リフォーム前の室内の様子
< 既存の水まわり設備 >
< 既存の図面 >
リノベーション プランのポイント
今回のリノベーション プランのポイントは、次の3つです。
① 水まわりの一新
② 収納スペースの最適化
③ 可動間仕切りによる部屋の可変
今回、水まわりで特に気になったのは「 浴室・洗面所の動線 」です。
現状の間取りだと浴室とトイレに行くには、必ず洗面所を経由しないといけない状態でした。
この状態だと洗面所やお風呂を使っている際は、トイレに行くことが難しくなってきます。
打合せの際、お客さまより「誰かがお風呂に入っているときはトイレに行けなかった」というお声も頂きました。
そこで、トイレと洗面所を完全に分離し、気兼ねなくトイレに行けるようなレイアウトとなるよう、間取り変更・水まわりを一新させるプランをご提案しました。
また、「ゆくゆくは介護が必要となる可能性も考えられるため、広く介護しやすいトイレが良い」というお客さまからのご要望があり、幅・奥行ともに以前より広い空間を確保し、出入口を「 折戸 」に変更。
将来に備えた介護しやすいトイレにしました。
女性3人でお住まいになられているので、どうしても衣類や靴などの収納場所に困っておられました。
また、娘様お二人が使われている居室には現状、収納が無かったり、使用用途に合わない押入れがあったりと収納として適さないような状態でした。
今回、お客さまが収納のイメージが固まっておられたので、そのイメージをヒアリングし、図面に落とす作業を行いました。
< お客さまが描かれたイメージ図 >
< イメージ図をもとにした製図 >
< 完成平面図 >
お客さまによって、イメージは様々です。
そのため、しっかりとお客さまのお話しを伺い、それぞれのお客さまが抱いているイメージを把握・共有した上で、理想のカタチを一緒に明確にしていくのがプランナーの腕の見せ所であり、一番楽しい時間でもあります。
時には工事と少し離れたお話の中から、お客さまの想いを知ることができ、それをまたカタチにしていくことが出来るのも、この仕事の素晴らしいところだと思っています。
「リフォームをしたいけど、なんと伝えたらいいかわからない」
「自分の想いをくみ取ってくれるか不安」
「こんなこと聞いていいのかな?」
といった悩みがあるお客さまも、お気軽にご相談ください。
元々ひと続きで、各々のプライベートが守られていない空間でした。 ライフステージの変化により、それまでとは違う間取りが必要になることがあります。
今回の工事では「 可動間仕切り 」を採用することで、プライベートな空間を確保しています。
また、間仕切りは可動するため、開放して空気の入れ替えや、部屋のレイアウト変更も可能です。
これから先、生活の変化があった場合など、大がかりな間取り変更をしなくても暮らしに合わせたレイアウト変更にも対応できるのでオススメです。
~ 工事 ~
お打合せを重ねてできあがったプランに沿って、いよいよ工事が始まりました!
お客さまの使い勝手に合わせた間取りへ変更していきます。
今回の工事は、間取りの変更を含めた水まわりの工事でしたので、間仕切り壁を撤去しておうちの中が見渡せる状態になりました。
< 間仕切り壁撤去後の様子 >
こちらは、ユニットバスを組み立てている様子です。
< ユニットバス組立中① >
約半日~1日かけて、職人さんの手作業で組み立てていきます。
この作業を行っているとき、プラモデルやDIYがお好きなお客さまが興味を持って来られることもあります。
壁・床・浴槽もすべてバラバラでやってきて、その場で組みあがっていく様子は非常に圧巻です。
TOTOのユニットバスは、特別な許可を受けた職人さんしか組むことができないため、選び抜かれた職人たちがお客さまのご自宅にご訪問して組み上げていきます。
< ユニットバス組立中② >
浴室の組立完了後、浴室と洗面所スペースとなる空間に間仕切壁を設置。垂れ下がっている配線を、壁・天井の中にキレイにおさめていきます。
< 浴室~洗面所スペース【作業前】>
壁の施工、内装を施し、洗面化粧台を据付ればこの通りです!
< 浴室~洗面所スペース【作業後】>
新築と違い、リフォーム工事は工事を進めていく中で、想定していた以上の障害の発生や、思いもよらないアクシデントに見舞われることも少なくありません。
工事中は、毎日職人と工事管理のスタッフが「報告・連絡・相談」を欠かさずに工程を進めていきます。
お客さまに対し、工事の進捗を逐一報告することも必ず行います。
想定外のことが起こりましても、お客さまとご相談を重ねながら工事を進めて参りますので、安心してお任せください。
完成
玄関横にあった洋室は、広く取った玄関や廊下からアクセスしやすい、家族全員で使える大規模な収納エリアへと変貌しました。
< 改修前 洋室 >
< 改修後 ① >
< 改修後 ② >
シューズクローゼットは大容量のものを設置。なにかと増えていく靴もたっぷり収納できます。
整理されてはいるものの、収納場所が少なく洋室に置かれていた衣類や小物などもスッキリ納めることができました。
想像以上に収納できたことにお客さまも驚き、快適になったと喜ばれています。
■ダイニングキッチン
家電収納のキャビネットを採用し、利便性を高めました。
< 改修後 >
■浴室
固かったFRPの床から、やわらかいほっからり床へ。
< 改修後 >
■トイレ
段差をなくし、トイレの空間を広くとりました。
< 改修後 >
水まわりが広く使い勝手が良くなったとお喜びいただきました。
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文(工事過程): 香月