マンション【 サッシ交換&内窓・二重窓 取付 】方法・費用

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北九州営業所

本コラムでは、分譲マンションにおいて外壁の「 サッシ 」が古くなったので取り替えたい際、「 サッシ交換 」で対応できる場合の「 費用 」や「 交換方法 」をご紹介します。

 

また、サッシ取替えできないマンションの場合は、「 内窓(二重窓)」を取り付けることによりサッシ交換と同じように断熱効果や遮音・防音効果を得ることができます。

※コラム後半に記載

 

 

今回のお客さまは、リビングにある掃き出しサッシのクレセント(引き違い窓や上げ下げ窓などに多く用いられている、戸締まり用の三日月型の金具[鍵])が閉まらなくなったから、クレセント(鍵)を取り替えたいというご依頼が始まりでした。

 

現状ついているサッシメーカーは現在なくなっており、クレセントの取替えが出来なかったので、サッシごとの取替えという事になりました。
 

 

 

 

 

窓をリフォームするメリットは?

遮音・防音 効果

 

現在の窓は、30年前に比べ遮音性が大きく向上しており、ガラスの種類によっては 40dB以上の遮音効果をもたらせてくれる商品もあります。

 

< 外部騒音と窓の遮音性 >

外部騒音と窓の遮音性

画像引用:YKK AP株式会社 ホームページ

 

 

断熱 効果

 

複層ガラスへの交換の場合、断熱ができ省エネにつながります。

 

< 熱貫流率の比較 >

サッシ 熱貫流率

画像引用:YKK AP株式会社 ホームページ

 

 

また窓の断熱改修というと「冬」に有効!と思いがちですが、夏場もエアコンの効き具合などに大変効果があります。なぜなら夏の暑さの74%は、窓から入ってくるといわれているからです。

一方、冬の寒さは、部屋の熱の50%が逃げていくことが原因です。

 

家の中で、熱の出入りが一番多いのは『 窓 』

 

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窓の遮音・防音効果や断熱効果は、断熱ガラスのサッシ交換で行えますが、マンションでは、マンション自体の外観が変わる可能性があるため、一般的に入居者はサッシの取替えは出来ません。そのため、管理組合にて工事を行うことがほとんどなのです。

そのため、サッシの取替えができない場合は、内窓(二重窓)を設置することによって、遮音・防音効果や断熱効果を得ることができます。


しかし、今回のお客さま宅のマンション管理組合の方は、同じような色や形で、外観が変わらなければ入居者側にて取り替えて良いとの事でしたので、当社にて施工を行いました。

 

 

 

カバー工法でのサッシ交換

今回は、状況から判断し、既設のサッシの枠を利用したカバー工法にて施工を行いました。
ただ一般的に木造住宅に施工するカバー工法ではなく、RC造(鉄筋コンクリート造)専用のカバー工法となります。今回は、YKK APのGRAF工法というカバー工法を採用しました。

 

GRAF工法を採用した理由は、有効開口を大きくとれるという点です。
一般的なものだと5~7㎝程縦横が狭くなるのに対し、GRAF工法では3㎝弱しか狭くなりません。また今回施工した窓がベランダに続く掃き出しサッシという事もあり、段差をつけることなく施工できる点もこの工法のメリットなのです。

 

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画像引用:YKK AP株式会社 ホームページ

 

 

 

サッシ交換の工程

1.始めに窓回りが傷付かないよう養生をします。今回、ブラインドに関しては取り外しが困難だったため、取付たままでの施工となります。


2.障子を取り外します。

 

 


3.新しいサッシを取り付けるための下地を既存のサッシのレールに取り付けていきます。


※現場によっては、既存サッシのヒレの部分をカットするのですが、今回ヒレの高さが干渉しなかったため、そのまま上にアルミ材を被せて施工していきます。

 

 

 

ヒレをカットする場合

GRAF工法 サッシ

画像引用:YKK AP株式会社 ホームページ

 

 

GRAF工法は、既設アルミ窓枠を有効利用し、すっきりとした納まりを実現します。

既設枠の下枠レールをカットして、新設枠を接合する画期的な窓改修工法ですので、騒音や廃材を最小限に抑え、シーリング工事が不要で短時間のため工費が抑えられます。

 

 

< ハンドグリッパーによるレールカット >

 

GRAF工法-ハンドグリッパー ヒレカット

画像引用:YKK AP株式会社 ホームページ

 

 

4.全ての既存枠に下地の取り付けが完了したら、新しいサッシの枠の取り付けです。
新しい枠は、既に工場で組みあがったものを現場で取り付けます。

 

5.取り付け後の下枠です。前述しましたように床とサッシとの段差がなくキレイに取り付けられています。最後に障子をはめ込んで工事完了です。

 

 

 


施工前と施工後、あまり見た目は変わりませんが、機能面が抜群にアップしています。
今回、ガラスがペアガラスになったため、断熱性がアップし夏場・冬場の外気の影響を受けにくくなっています。


さらに防音性もアップし、お客様から「 マンション付近にある高速道路の車の音が聞こえなくなり、とても静かになった 」と満足の声を頂いております。

 

 

サッシ交換の費用

ちなみに気になる今回の工事金額ですが、施工費込みで1箇所当たり 30万円弱くらいになりました。

この金額は、サッシの大きさ・グレードなどで変わってくるため、あくまで参考価格としてみてください。

 

 

■ 平均的なサイズで交換した場合の費用例(北九州エリア)

・高性能 樹脂窓 APW 330: 26万円程度(税込)

 樹脂でできた窓枠のため、窓の表面温度の差が小さく、ガラスと枠ともに結露が見られません。

 (外気0度・室温20度・湿度60%の場合)

 

・アルミ樹脂 複合窓 エピソードII NEO: 22万円程度(税込)

 ガラス面には、ほとんど結露は発生せず、枠に関しては結露を抑制します。

 夏の窓辺でも、日射熱をブロックします。

 

・戸建ての場合は、さらに断熱性・気密性・遮熱性が高い「 高性能トリプルガラス樹脂窓 」を選択することも可能です。

 

※上記の金額に産業廃棄物 処理費用が1万円程度(状況により前後します)

※現場の状況によって、追加費用が発生する場合があります。

※東京・滋賀エリアでは、人件費や材料費が異なるため最終的な費用が異なってきます。

 

 

前述しましたが、今回の工事はマンション管理組合の方の合意下での工事です。
そのためマンションでのサッシ取替えをご検討されていらっしゃる方は、まず管理組合の方へご確認後、弊社などのリフォーム会社にご相談ください。

 

 

 

内窓(二重窓)をつけるメリットとは

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内窓をつけるメリットは、次のような生活の質の向上にあります。

 

・気密性、断熱性が高まり、外気の影響を受けにくくなるためエアコンの効きが良くなる
・エアコンの効率が良くなることで、光熱費が軽減できる
・防音効果がある(外からの騒音を抑えられる)
・花粉の侵入を抑制できる
・冬の結露、カビ発生の軽減が期待できる

 

 

家の中にいるのに寒さや暑さに悩まされたり、外の音がうるさくて落ち着いて過ごせなかったりすると、体や心にストレスがかかりやすく、十分な休息が取れなくなることもあります。

 

エアコンで室温を調整したり、照明の色を変えたりし緩和できることもありますが、家の構造そのものの見直しを行ったほうが良いケースも少なくありません。しかし、大規模な断熱改修工事は、なかなかハードルが高いため局所での改善を図りたいものです。

家の中で、熱の出入りが一番多い『 窓 』に内窓をつけることによって窓の機能不足を補い、外の暑さ寒さが屋内に入り込むことを抑えられます。

※内窓の設置でも、管理組合の許可が必要な場合があります。

 

 

また、YKK APのマドリモ(プラマードU)では、1窓 約60分と短い時間で設置(リフォーム)が可能です。

 

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画像引用:YKK AP株式会社 ホームページ

 

 

 

内窓(二重窓)のデメリットは?

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元から付いている窓の機能を補う内窓は便利なものですが、設置によるデメリットがないわけではありません。

 

・内窓と元々の窓の間に隙間ができ、掃除に手間がかかる
・窓から出入りする際、ロックを2回開けなければならないため手間が増える
・ペアガラスで設置すると重たく感じる
・カーテンの取り付け位置が変わる場合がある
・サッシが内側にもう一つ取り付けられるので、室内空間が少し狭くなる


内窓リフォームをしたいと思ったら、メリットとデメリットをしっかり確認したうえで、家族の暮らしに合わせて選択しましょう。

 

 

内窓がつけられないこともある?

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窓にもいろいろな形や大きさがあり、全ての窓に内窓が付けられるわけではないので注意が必要です。

 

取り付けNGな窓のタイプ


・内開きタイプ:内側に窓を倒したり回転させたりして開くもの
・クーラーや換気扇などを窓に造作で取り付けている場合
・天井や斜めの壁など、垂直でない面に設置された窓
・取り付けのための奥行きが足りない場合(枠)

 

ルーバータイプの窓はハンドルが邪魔になるので取り付けられないと思われがちですが、ハンドルを取り替えるなどすれば設置できる場合もあるので、一度ご相談ください。

 

築30年を超える住宅は、従来の日本家屋の考え方で作られている家がほとんどで、湿気やカビ防止に重点を置いているため家全体の隙間が大きくなっています。

 

夏に暑く、冬に寒いのは、家全体にある隙間のせいでもあります。
内窓を取り付けることで一年を通しての不快さを軽減することができますから、住み心地を改善したい時に、内窓は手軽で良い方法だと言えるでしょう。

 

 

窓の交換ではなく、なぜ内側?

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内窓のデメリットは、家の内側に窓を増やすから生じるものがほとんどですが、では、なぜ交換ではなく内側に追加するのでしょう?

それは、窓交換の場合、家の外側に手を加えるため、防水性能や防火性能に影響が出る可能性が高くなるためです。 

                 

特に、築年数が経過している家の外壁材は、製造が中止になっているケースが少なからずあり、一部だけリフォームすると種類の違う外壁材を使用することになり、見た目の統一感や美しさが損なわれがちです。(※状況によって異なります)

 

またマンションの場合は、そもそも窓が共用部になっているため、仕様や景観が変わるような変更が認められないことがほとんど。専有部である室内なら、自由にリフォームができるのです。

 

 

それでは、実際に当社がリフォームした実例をいくつかご紹介します。

 

プランナー香月の実例

こちらは「洗面所・浴室」リフォーム工事と合わせて設置しましたが、単体の工事ですと短時間で取り付けができます。

 

<工事中>

 

<内窓取付け後>

 

 

壁紙に合わせてサッシ枠の色を白で統一しているため、すっきりと仕上がりました。

 

リフォーム後

 

 

 

当社スタッフ自宅の「内窓」取付例

当社スタッフ自宅も、秋に内窓を取り付けました。

 

リフォーム後

 

 

設置後、夏場のエアコンの効きもよくなり、光熱費の節約につながりました。

また内窓を取り付ける前の冬は、ガスファンヒーターを使用していましたが、内窓をつけた昨冬は、エアコンのみの使用で十分でした。ちなみに暖房費は、一番多い月で 2,000円程減りました!

 

工事時間も「掃出し窓」3箇所でしたが午前中で終わりました。

 

工事中

 

 

ネコちゃんも満足の設置例

お客さまは、日中の日射と暑さにお悩みとのことでした。

写真からもわかるように周りに高い建物がなかったので、太陽の光がしっかり入ってきます。

 

■ ベランダ出入口

<リフォーム前>

 

<リフォーム後>

 

 

■出窓

<リフォーム前>

 

<リフォーム後>

 

今回はリビングと居室の4カ所の窓を工事させていただきました。

4カ所の工事ですが、工事前に商品サイズを現地に合わせて作っているので、設置は一日で終了します。

 

さらに、今回はお客様のご協力もあり、内窓設置の補助金を3つ併用することができました。

お住まいの自治体に内窓設置の補助金と併用できる補助金制度があれば工事費がお得になります!

※自治体への申請には、書類作成等で時間がかかりますのでご注意ください。

 

 

設置前と後で、お部屋の温度がかなり違うとのお声もいただきました!

一緒にお住まいの猫ちゃんも新しい窓に満足していただいている・・・のでしょうか?

(こちらはお客様に撮ってもらいました)

 

 

 

和室仕様の「内窓」設置例

< リフォーム前 >

リフォーム前

 

 

今回施工したYKK APの「 プラマードU・荒間格子 仕様 」は、通常の内窓と比較し2割程度商品代が高いですが、和の雰囲気を保ったまま設置が可能です。

 

リフォーム後

 

 

今まで障子が設置してある条件であれば、障子を外して窓を設置するだけ、1時間程度の作業時間で完了します。

シンプルな障子デザインの荒間格子のほかに横繁吹寄格子もあり、様々なデザインのお部屋に対応できます。

 

 

 

 

< 関連お役立ち情報 >

 

マンション【 サッシ交換(取り替え)】方法・費用 → こちらをクリック

 

木製の窓枠サッシを「 アルミサッシ 」へリフォームした例のコラムは → こちらをクリック

 

窓の断熱性リフォームで、補助金を活用する方法 → こちらをクリック

 

 

文: 香月・古市・鈴木・笹沼

 

 


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