マンション断熱リフォーム実例
東京営業所 鈴木ナオミです。
今回は、マンションのスケルトンリフォームでの断熱工事をご紹介します。
お客さまのお住まいは、築25年5階建てマンションの最上階で「南・北・西」に窓がある角部屋です。そのため特に夏場の西日が強く、西側の出窓はカーテンを閉めたままで過ごされていたようです。
今回ご相談いただいたリフォームの内容は「今後の暮らし方を見据えた間取変更と水まわり設備の交換、窓の断熱改修」でした。
当初、壁・天井の断熱改修は予定にありませんでしたが、窓断熱改修をされ、工事範囲も広いので、室内の断熱改修も合わせて行った方が今後の生活の為には良いと考えおすすめしました。
リフォーム前の断熱は、壁・天井ともに複合ボードが使用されていました。また窓は、アルミサッシで単板ガラスでした。
解体
外壁側に貼られていた断熱複合ボードもすべて撤去します。
断熱窓への交換
今回のマンション管理規約では、外観を変えなければ窓交換が可能でしたので、アルミサッシカバー工法を選択し、ガラスは、断熱性の高いLow-E複層ガラスを採用しました。
大きな出窓は、カバー工法での外窓交換ができないため、断熱性の高いガラスに交換。ガラスは、真空ガラス(スペーシア/日本板硝子)を採用しました。
同じく出窓もカバー工法での外窓交換ができないため、断熱性の高いガラスに交換しました。ガラスは、真空ガラス(スペーシア/日本板硝子)を採用しております。
壁の断熱化
まず、外壁内側に複合ボードを貼ります。
マンションの場合、発泡ウレタン吹付工法もありますが、コストを考慮し複合ボードを採用し、断熱材の厚さは既存の約2倍の複合ボードを使用しました。
出窓まわりも丁寧に貼ります。
出窓まわりは、サッシとの空き寸法に制限があるため、やむなくスタイロフォーム(押出ポリスチレンフォーム)で行うことにしました。
既存よりも厚い複合板を貼るため、既存サッシまでのあき寸法では複合板を貼ることができない部分もありますが、できる限りの範囲で断熱をしております。
複合板を貼ることのできない部分は、発泡ウレタンで隙間を埋めます。ここは屋外の給湯器への配管が外壁を貫通する部分です。
間仕切り軽鉄下地ができたら、天井にグラスウールを入れます。
マンションは戸建と違い、高さに制限があり、天井裏もかなり狭いケースが多いです。
その場合、入れることのできる厚さで最大のグラスウールを充填します。
今回は、50mmのグラスウールを充填しました。
断熱を施した後、壁・天井に石膏ボードを貼っていきます。
完成
今回はマンションの全面リフォームでの断熱改修ですが、戸建ての場合は、居間や寝室などの長い時間過ごす部分のみを「部分断熱」という方法で、断熱リフォームすることが可能です。
また、お部屋は多少狭くなりますが、今の壁の内側に断熱材を増張りするという方法もあります。
断熱工事は、工事が終わり日々の暮らしが始まると、日常的に目にすることはありません。
きれいになったキッチンや浴室、センスの良いインテリアのように、出来上がりを見て満足することもありません。
しかし、住まいの断熱性能を向上させ温熱環境を整えることは、快適な暮らしの基礎を整えることだと思います。
今回リフォームをされたお客さまも、リフォーム後は冬でも薄着で快適に過ごすことができ、夏場は冷房の効きもよくなったようです。
リフォームをお考えならば、断熱リフォームも一緒にご検討されてはいかがでしょうか?