「 玄関ドア 」のリフォーム(ドアリモ・カバー工法)

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実家のドアを見ると安心する、そのような経験がある方が非常に多いのではないかと思います。それは、ドアの中に家族がいて、寝食を共にし、一緒に成長した、温かい思い出があるからなのだと思います。
そんな安心空間の象徴ともいえる玄関のドア。

 

今回は、玄関ドアをリフォームするにあたり、リフォームのきっかけやドアの種類、鍵のタイプなど、最近の玄関ドア事情についてご紹介します。また、後半では実際に玄関ドアのリフォームを行った事例をご紹介します。

 

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玄関ドアの役割

玄関のドアはひとつですが、ドアには様々な役割があります。

 

家の顔、帰ってくる場所として


家を出るとき、帰ってくるとき、必ず玄関ドアに触れます。自分たちの領域から外界へ出入りする、文字通りの玄関口となります。
家を出るときは内側のドアはキリッとした心持ちにさせてくれて、帰ってくるときに見える我が家のドアは、気持ちをフッと軽くし、安心させてくれることでしょう。
また、友人を家に招くときなどは、最初に触れる家の顔としての役割があります。

 

 

セキュリティ


外からの侵入を防ぐためのセキュリティとしての役割もあります。犯罪者の侵入口としては玄関以外にもありますが、玄関ドアの防犯がしっかりしていないとそこから堂々と侵入されてしまいます。

逆に、玄関ドアのセキュリティがしっかりしていることが外から見て分かるような家ですと「防犯意識がしっかりしている」という印象を与えることもでき、侵入者の心理的ハードルを上げることも出来るため、そもそも侵入を試みることさえ諦めさせ、一層安全性が高まります。

 

 

搬入出口として


人だけでなく、物の出入りも通常玄関から行われます。大きな家具や介護用ベッドを買ったものの、玄関から入れることができなかった、ということも稀にありますので、家具を買う際には、玄関から入れられる寸法かどうかを確認するようにしましょう。

またリフォームした後に購入を検討している大型家具があるなら、開口部の広いドアへのリフォームも視野に入れなくてはなりません。

 

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リフォームの目的

老朽化のため


ドアが閉まりづらくなったとか、ガタガタし始めたなど、ドアや外枠の老朽化が気になってリフォームすることは多いです。
ドアは外壁のように外気に直接さらされる部分であり、かつほぼ毎日、複数回使用するものです。家の構造の中では最も負担が大きく、しかも継続的にかかってくる場所のひとつであるといえます。


負荷がかかることは想定済みで設置されるため、頑丈に造られるのが通常ですが、長く使用すると劣化が現れてきます。
築30年ほど経た家で玄関ドアのリフォームが行われることが多いようです。

 

 

搬入出口を広げるため


生活の大きな変化に伴って玄関をリフォームすることもあります。
家族構成が変わったり、生活スタイルが変わったりすることを機会として家を大々的にリフォームする方も多く、その際にグランドピアノを購入したり介護用ベッドを入れたり車いすでも家の出入りが容易にできるようにしたりするなど、玄関のリフォームが必要になることもしばしばあります。

 

 

断熱効果を上げるため


玄関室がやたらと暑かったり寒かったり、家全体の冷暖房の効きが良くないとき、玄関ドアから外の冷気や熱気が入ってきている可能性があります。YKK APの算出データによると、東京都の夏における、住宅全体の熱の出入りのうち、玄関ドアからの熱の出入りは74%、冬では50%にも及ぶとのことです。


壁や窓を断熱にすることは非常に有効な手段ではありますが、家全体の冷暖房効果からみれば玄関ドアの断熱が最も影響が大きく、そこが不十分だと暖房のついている部屋は暖かくても他の部屋は寒い、という状態になります。
新しい玄関ドアは気密性の高いものが多く、また断熱効果の非常に高いものも多くあるので、家全体を快適な温度に保つため、冷暖房費用を抑える目的で玄関ドアをリフォームする場合もあります。
 

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画像引用:YKK AP株式会社 ホームページ

 

 

外からの光の取り込みを増やすため


玄関が暗くて昼間から電気をつけていたり、お出かけの時にどうにも気分が明るくなりにくかったりする、そのような玄関には、外の光を取り込む機構が含まれたドアを導入することで改善されることがあります。

 

 

換気をよくするため

 

玄関から窓や換気扇などの換気システムまで距離があって玄関の空気が淀んでしまっている、掃除をしても今一つスッキリしないといった家の場合、換気機構のあるドアを採用すると空気の流れが良くなり、快適になる可能性が高まります。

 

 

セキュリティを強化するため

 

通常の鍵よりもピッキング被害に遭いにくい鍵としてはディンプルキーが有名ですが、最近は電子システムを利用した、より進化したドアが登場しています。
YKK APで採用されているスマートコントロールキーには3種類のキースタイルがあります。

 

ピタットキー

タグキーと呼ばれる非接触センサーを用いた鍵を玄関ドアのハンドルに近づけるだけで解錠され、開くことができる電子制御のキーシステムです。鍵を取り出して回す面倒な操作が不要になり、スマートに入室することができます。

 

ポケットキー

リモコンキーを操作して少し離れた所から解錠できます。また、リモコンキーをポケットやカバンに入れておき(操作せずに)、ドアの専用ボタン押す、もしくはタグキーを近づけるだけで解錠され、開くこともできます。

 

顔認証キー

入居者の顔を登録しておき、リモコンキーを携帯したうえで顔をセンサーに近づけるだけで解錠できる顔認証システムもあります。

 

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画像引用:YKK AP株式会社 ホームページ

 

 

上記3種類のキーシステムはいずれもスマートフォンの専用アプリからも解錠することができます。また、停電や電池切れなどで通電しなくなった場合にはディンプルキーで手動解錠することもできます。

 

そして、室内側では連動するサムターンが上下についており、主となる上のサムターンを回すと自動的に下のサムターンも回転することで二重に施錠されるため、より防犯能力が高くなります。外出時も鍵をひとつ締めるだけで二重に施錠されるようになっています。

 

 

 

ドアの選び方

玄関ドアは家のデザインや人の好みが多様であるがゆえに非常にたくさん種類があり、選ぶのはとても大変です。
いきなりデザインから入らず、ドアのリフォームの目的から絞っていくのが得策でしょう。
開口部を広くとって搬入出をしやすくしたり、バリアフリー化したりする必要があるのか、もしくは広い開口部にすることができる住宅環境なのか、コンパクトなドアにするのか、ドアの形状のタイプからある程度絞ることができます。

 

玄関ドア


外から手前に引いて開く一般的なタイプのドアです。片開きドア、両開きドア、片袖FIX、両袖FIX、親子ドアという種類があります。


●片開きドア

取っ手を右側に据えるか、左側に据えるかを選ぶことができます。


●両開きドア

中心から観音開きになる造りのドアのことを言います。


●FIXドア

ドア枠のサイド(袖)どちらか・あるいは両側を、部材を嵌めて固定してしまい、残したスペースをドアにするという手法です。固定された部分に窓をつけて外光を取り込む仕様にすることもできます。


●親子ドア

袖に嵌めた部分を固定せずに開くようにしてあるもので、普段はメインのドアを使い、大きな荷物の搬入の時などに子ドアを開いて開口部を大きくすることで搬入しやすくする、といった使い方ができます。

 

 

スライディングドア


前後に開くタイプではなく、左右にスライドするタイプのドアです。袖付けタイプ、外引込みタイプがあります。

 

●袖付けタイプのドア

スライドしてデッドスペースになりがちな壁面部を加工することができます。嵌め殺しの窓にして外光をたくさん取り入れることも可能です。

 

●外引込みタイプのドア

スライドしたドアが外壁側に露出するため、室内側の壁を自由に使うことができます。

 

 

玄関引戸


和風のスライドドアです。引違い戸2枚、引き違い戸4枚、引分け戸、内引込み戸、袖付2枚連動引込み戸、内片引込み戸、外片引込み戸があります。


●引き違い戸

左右の戸が入れ違いに開くタイプです。2枚のものはどちらか一方を開けるともう片方に偏って開かなくなります。4枚のものは中心から両サイドに2枚の開口スペースが取れるため、大きく開くことができます。


●引分け戸

中心から両サイドに開き、開いた戸の納まる部分が外光を採れるようになっています。


●内引込み戸

引き戸が室内側に入り込むため開口部が2枚口ですが大きく開きます。


●袖付2枚連動引込み戸

2枚の戸が連動して動き、1枚をスライドさせるだけで自動的に2枚分開き、開口部を広くとることができます。


●内片引込み戸・外片引込み戸

それぞれ、1枚分の開口部で、引き戸が内側に入るか、外側に出るかの違いになります。狭いスペースにも設置することができるのが特徴です。

 

 

TOTOとアライアンス(提携)を結んでいるYKK APのホームページに詳しい説明がありますので、そちらをご覧いただくとイメージしやすくなると思います。

玄関ドアの教科書 → こちらをクリック

 

 

リフォームの際のドア交換方法

以前、玄関ドアの交換がしたいといった場合は、防火上の関係で周りの壁を壊し、枠ごとの取替が必要とされていたため、工期も、費用もかかり、簡単にはリフォームできませんでした。

それが数年前より「カバー工法」で、玄関ドアを1日で交換することができるようになりました。

 

カバー工法とは、ドア周りの壁を壊すことなく、既存ドアの枠に新設のドア枠をカバーする(覆う)ように玄関ドアを新しく取付けることで、工期や費用の負担が軽減される工法です。

また、騒音も少ないため近隣に迷惑をかけることも少なく、粉じんなどの汚れも最小限に抑えることができます。さらに短時間で工事が終わるため、費用も抑えることができます。

 

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画像引用:YKK AP株式会社 ホームページ

 

 

玄関ドアの価格

シンプルなドアのデザインの手動施錠タイプを基本とし、ドア本体の価格は30万円前後からになります。それからデザインのこだわりや、形状を選ぶことによって本体価格は変わっていき、そこに工事費用が加わります。

 

また上述してあるスマートコントロールキーは、オプションで追加していくことになります。
YKK APではピタットキーを選択すると55,000円~75,000円、ポケットキーを選ぶとさらに57,000円、顔認証キーを選ぶとピタットキーから147,000円追加になります。

 

 

リフォーム事例

玄関は『 家の顔 』ともいえる場所ですので、新しくなると気分も晴れやかになり、お客様を招きたくなると思います。

今回は、当社で行った玄関ドアリフォーム(取替)工事を3つの例を使ってご紹介します。

 

プランナー野見山の事例

長年の使用により建付けが悪くなっており、汚れも目立ってきています。

夕方には西日が当たり、玄関ホールがとても暑くなることを長年悩んでられました。

 

<リフォーム前>

 

 

今回は、YKK AP製ドアリモという商品をご提案し、お客様がお忙しいため、約1日で工事が完了できるカバー工法を採用しました。

玄関ホールが暑くなる問題では、断熱ドアを採用し、外部からの熱の流入を軽減させました。

 

<YKKAPホームページより>

 

 

さらに、通風機構で防犯しながら換気ができるようにしました。

 

<YKKAPホームページより>

 

 

さらに便利な機能として、電子錠をご提案して日々の施解錠を便利にすることができました。

 

<YKKAPホームページより>

 

<リフォーム後>

 

 

プランナー伊藤の事例

YKK APのドアリモなら1日で最新の引戸に取替可能です。

既存の引戸枠の内側に新しく枠を設けることで、撤去や補修の工事を省くことができます。

 

<リフォーム前>

 

<リフォーム後>

 

 

しかし枠は良いけど、敷居の段差ってどうなるのでしょうか?

敷居も同じく上に部材を被せます(敷居のレールは撤去します)。

段差が出た部分は、斜めの部材を入れることで段差を解消することができます。

 

<リフォーム後の段差>

 

 

また、YKK APのドアリモでは、網戸も付けることができます。

夏場は、虫を気にせず玄関を開放し、家に新しい空気を取り入れます。

 

<リフォーム後の網戸>

 

 

プランナー鹿毛の事例

お客様から、ドアが汚れてきたので(痛んできたので)そろそろ交換したいとご相談がありました。

 

リフォーム工事中玄関ドア
工事中

 

 

今回のドアは防火性能が高く、またピッキングやサムターン回しなどの防犯機能にも優れています。

 

リフォーム後玄関ドア
リフォーム後

 

玄関ドアの下枠の外壁の部分もドアの色に合わせて枠をカバーしたので、統一感があり素敵なドアに仕上がりました。工事も一日で終わり、外壁を壊すことなく交換できたのでお客様にとても満足していただけました!!


「 ドアリモ 」では、扉のデザインもたくさんの中から選ぶことができるので、お気に入りの玄関にすることができます。

 

 

最後に

玄関ドアは家の中と外界とをつなぐ場所であり、様々なリスクから家全体や家族・同居人を守る役目を持つ非常に重要なパーツです。

また、家全体の快適さにも大きく貢献する場所でもありますので、リフォームの際には住む方皆さんの意見を聞きながら最良のものを選ぶようにしましょう。

 

 

文(事例): 野見山・伊藤・鹿毛


 


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