「上張り」と「直張り」の違い(住宅建築 用語解説)
「上張り」と「直張り」は、主にリフォーム工事の際に使用される工法で、建材を張る方法の違いです。「上張り」は既存の壁や床材の上から重ねて建材を張る工法で、「直張り」は構造体に直接建材を張る工法を指します。
上張りとは
上張りとは、上記で説明した以外にも使用されることがあり、状況によって使い分けしています。
1.ふすま等の仕上げ
ふすま・天井・壁等の仕上げとして、紙や布等の薄い仕上げ材を張り付ける。
2.床や壁の工事
リフォーム工事の際に、既存の床や壁等を剥がすことなく新しい床材や壁材を上から重ねて張り付けることを指し、「重ね張り」とも呼ばれることがあります。
床や壁材をそのまま使用できるため、解体や下地の調整を行わずに施工でき、工期が短く、施工費用を抑えることができるのがメリットです。
なお、既存の床や壁の上に張るため、床鳴り等の既存の不具合を解消することができないことや、壁や床の厚みが変わってしまうため部屋の中の段差が発生する等のデメリットがあります。
さらに、壁の厚みが増えてしまうことから、部屋の広さが狭くなることにも注意が必要です。
また、既存の床や壁に傷みや腐食がある場合は、この工法を使用することはできません。
直張りとは
コンクリート面等の構造体に直接建材を張る工法で、外壁や床材を張る場合に「直張り」工法と呼ばれます。
なお、コンクリートの壁に直接石膏ボードを張る工法は、一般的に「GL工法」と呼ばれており、正式にはタイガーGLボンドによる石膏ボード直張り工法と呼ばれます。
こちらも、接着剤で建材を張るだけなので、高度な技術を必要とせず工期が短縮できるメリットがあります。
一方、直張り工法は、下地が凸凹に不陸していると真っすぐ壁や床が施工できず、また、水分に弱い建材の場合はGLボンドの水分が吸収し建材が反ってしまうデメリットがあります。
このように、「上張り」と「直張り」にそれぞれ特徴があり、施工費や施工状況によって使い分けされます。
リフォーム時に「上張り」と「直張り」を使い分けるポイントとしているのは下記のとおりです。
①原則、コストや施行期間を考慮し、壁や床を扱わない部分は「上張り」を選択する
②洗面所やトイレ等の狭い部屋は、狭くなるデメリットを考えて「直張り」を選択する
③壁のリフォーム時は、壁が石膏ボード等の強度が無い場合は「上張り」を選択しない
(古い住宅の場合の壁は石膏ボードではなくべニアの場合があり、そういう場合は「上張り」を選択する)
これは設計者によって考え方が異なります。
そのため選択する際には、場所や状況等を十分リフォーム会社と話し合って決定することをおすすめします。







