「 コーキング材 」と「 シーリング材 」の違い(建築用語解説)
コーキング材とシーリング材の違いは材料の成分が異なります。
日本工業規格(JIS)において、コーキング材とシーリング材は明確に定義されており、油性の場合はコーキング材、油性以外はシーリング材と決められています。
コーキング材とシーリング材は、どちらも「ひび割れや隙間を埋めるための素材」で、実際の建築現場では、コーキング材もシーリング材もほぼ同様の意味で使用されています。
コーキング材及びシーリング材の種類
1.シリコン系
一般的に使われているシーリング材の材料は「シリコン」です。
耐候性、耐水性や耐熱性等に優れていて、長持ちしやすいという特徴を持ちます。
また、比較的安価なので、気軽に使用しやすいというメリットがありますが、上からの塗装ができません。
2.変性シリコン系
上記のシリコン系と名前は似ていますが、構造が全く異なり、シリコンはケイ素を意味するシリコンで変性シリコンはポリウレタン系のシーリング材です。
シリコン系は耐候性が高く柔軟性もあり、水回りなどに向いていますが、汚れやすく、シーリングの上に塗装できません。
一方、変性シリコンはシリコン同様耐候性が高く、屋根や外壁の補修によく使用されますが、シリコン系とは違い、上から塗装が可能なものがあります。
なお、上から塗装が可能なタイプは「ノンブリードタイプ」と呼ばれ、可塑剤が滲み出て、塗装表面を汚したり、塗膜を溶かしたりする事がないものを指します。
3.ポリウレタン系
ウレタンは、弾力性及び耐久性が高く建物にしっかりと密着します。
シーリング材の中でも最も耐久性が高い一方、紫外線に弱いため屋外で使用する場合は上から塗装する必要があります。
4.アクリル系
アクリル系シーリング材は、水性で取り扱いが楽なのが特徴です。
材料は安価ですが耐久性は低く、水分が揮発して硬化する特性があり(乾燥硬化型)、硬化後にシーリングが縮むため、屋外での使用ではなく、内装工事等の細かいすき間を埋める際によく使用されます。
5.油性コーキング材
油性コーキング材は耐候性が高く、紫外線などの影響を受けにくく長持ちしやすいというメリットがあります。
なお、コーキング材は硬化しないため触れると柔らかいのが特徴です。
6.ポリサルファイド系シーリング剤
ポリサルファイド系のシーリング材は、耐久性に優れ表面に埃が着きにくく、耐用年数が比較的長く、カラーバリエーションが豊富という特徴があります。
しかし、柔軟性があまりないので動きのある場所への施工は適しません。
また、上から塗料すると変色する場合があることや、独特の匂いがあります。
7.ブチルゴム系シーリング剤
ブチルゴム系のシーリング材は、防水シート等の重なり部分に接着剤のように塗るシーリング材です。
粘着力は非常に高いですが、耐候性は低く、シーリング材が硬化した後でも内部までは硬化しません。そのため、表面にはべたつきが残るという特徴があります。
シーリング材の1液と2液タイプの違い
シーリング材には、1液タイプと2液タイプというものがあります。
それぞれの違いは、乾燥(硬化)するまでの時間です。
1.1液タイプ
「1液タイプ」のシーリング材には、空気中の水分と反応して硬化する(湿気硬化型)タイプや水が揮発して乾燥する(乾燥硬化型)タイプがあります。
自然乾燥させる材料であるため、乾燥するまでの時間は季節(湿度・気温)に左右されます。
2.2液タイプ
「2液タイプ」のシーリング材は、主剤と硬化剤を混ぜることで化学反応を起こして硬化する(混合反応硬化型の)タイプです。
このタイプは硬化剤を混ぜることで乾燥を(強制的に)促進させるため、乾燥するまでの時間は季節(湿度・気温)にあまり左右されません。
2液タイプのシーリング材は、主剤と硬化剤を混ぜる専用の「撹拌機(かくはんき)」と施工技術が必要なため、一般的に専門業者が使用する材料です。







