「 アーチ壁・R垂れ壁 」とは(住宅建築 用語解説)
アーチ壁・R垂れ壁・三角垂れ壁は、壁開口の上部を水平ではなく曲面や山状の動きのある開口部とし意匠性を高めた手法を指します。
具体的には開口部の上部「垂れ壁(天井から垂れてきている壁)」をアーチ状にしたものを「アーチ壁(R垂れ壁)」と言い、山状にしたものを「三角垂れ壁」といいます。
【アーチ壁(R垂れ壁)】
【三角垂れ壁】
アーチ壁が似合うデザインとは
曲線がやわらかいアーチ壁は、ヨーロッパテイストのデザインに良く合うと言われています。
西洋建築では、古くから外装や内装にアーチを取り入れた建物が多く、伝統的なデザインとしてアーチが使われてきました。
一方、日本の伝統的な“和”の空間でも、昔から「曲線の仕上がり」は使用されており、最近では「和モダン」として人気があります。
これらもアーチ壁の一種です。
【アーチ状の床の間】
【アーチ壁の出入口】
アーチ壁等とするメリット
アーチ壁等が生み出す柔らかな曲線は、空間を緩やかに区切る効果があるため、扉を使わず仕切ることも可能で、圧迫感を感じさせずに各部屋のゾーニングを分けることができます。
直線のみで構成された開口部と比べて空間の切り替わりをぼかせるため、「先には何があるのだろう?」という期待感を演出させるのに適しています。
また、アーチ壁等は空間に動きを作ることができ、インテリアの一部として住まいの印象をグレードアップしてくれます。
アーチ壁等とするデメリット
アーチ壁等の開口部を施工するには、一般的な直線の開口部に比べてコストが高くなります。
曲線をつくるために工事の難易度が上がり、作業の手間が掛かる上に壁紙を貼るのが難しく、施工業者によって仕上がりの品質にばらつきが大きくなります。
筆者の過去の経験では、特に下から見上げた場合の「小口面と垂直面の接合部の仕上がり」に差が出ることが多い印象があります。
アーチ壁をむやみに多用すればオシャレになるわけではなく、全体的なコーディネートが大事です。
家具のデザインや床の色等をアーチ壁とマッチするデザインを選ばなければ、浮いた感じになる可能性があり、模様替え等の際に選べる家具等が限定される場合があります。
アーチ壁をインテリアに取り入れる際には、やみくもに設けるのではなく、空間のつながり、視線の抜け方や採用するインテリア等を入念にシミュレーションしながら設計者に相談することが大切です。







