コンクリート「 鉄筋爆裂 」とは(用語解説)
コンクリートの鉄筋爆裂とは、鉄筋コンクリート内部の鉄筋がさびによる膨張で、内側からコンクリートを押し出し破壊する現象のことを指します。
この鉄筋爆裂は、コンクリート表面の欠落や鉄筋の露出等が見られるため、目視で確認することができます。雨水とさびが混ざった水が、コンクリート表面に浮き出てくることもあります。
また、表面では確認できない内部で起こった鉄筋爆裂も、ハンマーや打診棒などで叩き音の違いで発見することが可能です。
【 鉄筋かぶり不足 】
【 雨水の侵入によりコンクリート内部の鉄筋がさびて、さび汁がでている様子 】
鉄筋爆裂発生の原因
コンクリートの鉄筋爆裂が発生する原因は様々ですが、代表的なものを紹介します。
1.コンクリートの中性化
コンクリートは強アルカリ性であることから、鉄筋のさび化を防止しています。
しかし、時間が経過するにつれ大気中の二酸化炭素がコンクリート内に侵入し、本来強アルカリ性であるコンクリートが中性になっていきます。
屋外部分から少しずつ建物内部にかけ中性化が進み、鉄筋が存在する部分が中性となると鉄筋がさびやすくなります。なお、屋外側の塗装の劣化が中性化の原因であるため、定期的なメンテナンスを行なうことで中性化を防ぐことができます。
2.鉄筋のかぶり不足
「かぶり」とは、コンクリート表面から鉄筋までの厚み(あるいは深さ)のことを指し、かぶりの厚さは3 ~ 6cm程度で様々な基準で定められています。
中性化が進行しやすい屋外に面する部分や土に面する部分のかぶりは、他の部分より厚めのかぶりが求められています。これが不足すると、中性化の影響を受けやすくなり鉄筋がさびやすくなります。
防止策としては、鉄筋コンクリートの施工時に適切にかぶりを確保することが必要です。
3.コンクリートのひび割れ
コンクリート表面に鉄筋まで到達するひび割れがある場合、空気中の炭酸ガスや雨水を徐々にコンクリート内部に侵入することとなり鉄筋がさびやすくなります。
ひび割れの原因は、コンクリートの急激な乾燥による収縮や地盤沈下による歪み等が上げられます。なお、ひび割を完全に無くすことは難しく、一般的にひび割れの幅が0.2mm未満であれば問題ないと言われています。
コンクリートの急激な乾燥を防ぐには、コンクリートの打設時に湿潤養生を徹底することが必要です。
鉄筋爆裂の補修方法
鉄筋が露出している場合は、さびのある鉄筋が露出するまで、コンクリート周辺をはつり(斫り)・ブラシなどを使ってさびを落とした後、浸透強化剤やサビ止め塗料などで防錆(ぼうせい)処理をします。
その後、補修部分に接着剤などを塗布し、樹脂モルタルやポリマーセメントモルタルではつり部分を埋めます。
【 さび落としの様子 】
ひび割れ部分の補修方法
一般的にはひび割れ部分に柔軟性のあるポリウレタン封止剤等を使用して、ひび割れに充填する方法があります。
また、ひび割れ幅が細い場合には、あえてひび割れ部分をV字にカットしてコーキングやポリマーセメントモルタルで補修する方法等もあります。
【 V字カットの様子 】
【 後充填材充填状況 】







