「 床組み 」とは(住宅建築 用語解説)
床組みとは、建物の床部分の構造部材を指し、床を支えるための「 根太(ねだ)」「 大引 」「 床束(ゆかづか)」で構成する部材の総称を指します。
一般的な床組みは、床の構造を形成するために使用される大引きや根太等の木材を組み合わせて作られます。
そして、その大引きを支えている部材が「束」であり、昔は木製の束が使用されていましたが、最近では鋼製や樹脂製の束が使用されることがほとんどです。
さらに「大引き」も木製の物が使用されますが、最近では鋼製の大引きが使用されるケースがあります。
床組みは床の安定性や強度を確保し、床に係る荷重を分散する役割を果たします。
なお、鋼製の束や大引きの方が、シロアリ等の被害を受けにくいというメリットがありますが、床の振動をダイレクトに下に使えてしまうデメリットもあります。
床組みには「根太(ねだ)工法」と「剛床(ごうゆか)工法」があります。
根太工法とは、フローリングの下にある合板(厚み12㎜)を乗せるために、幅45mm・高さ60mmの根太を303mmピッチに設ける床組みです。
根太の大きさやピッチは施行者によって若干異なる場合があります。
昔は束も全て木製であったため、水平な床を作るのが難しく、根太で水平を調整していました。
現在では、高さを微調整できる鋼製束が多く使用され、水平な床を作るのは昔より容易になりましたが、さらに根太で水平を調整しやすいことから、現在でも根太工法を採用しているケースがあります。
根太は木材が使用されることが多いことから、剛床工法より振動や騒音を低減するメリットがあります。
剛床工法とは別名「根太レス工法」とも言い、根太を設けず横からの水平力に抵抗させるために、厚みのある合板(厚さ24mm)のみを用いた床組みです。
使用する木材が減り、施工時間も短縮されるので施工性が高く、費用を抑えることができます。
一方、太鼓のような構造となるこの工法は、上階の音が下の階に響きやすいというデメリットもあることから防音に配慮した施工を行なう必要があります。