「 断熱ドア 」とは(住宅建築 用語解説)
断熱玄関ドアとは、扉本体内部に断熱材を使用、枠に断熱材や気密材を用いるなどして、冷気や暖気の侵入や流出を抑える機能を持ったものをいいます。
一般的な玄関ドアよりも厚み(40~80ミリ程度)があり、扉に採光ができる窓を設けたデザインの場合は、複層ガラスや高断熱複層ガラスなどにより断熱・気密効果を高め、熱の伝わりを抑えています。
断熱性能はメーカーや商品、扉の構造などによって異なります。省エネルギー基準を考慮して、お住いの地域に応じた断熱仕様の商品を選ぶとよいでしょう。
■省エネ性能を表す基準「 断熱等級 」
「断熱等性能等級」の略称で「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)で規定された「省エネ性能」を表す基準です。メーカーの製品情報などに書かれていることが多く、等級が高いほど、断熱性が高いということになります。
また、断熱等性能等級には、等級ごとに必要なUA値が定められています。
UA値とは、室内の熱がどのくらい外へ逃げやすいかを示す数値です。 こちらは数値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性・省エネ性が高いということになります。
求められる断熱仕様は、全国を8つの地域に区分し、地域ごとにUA値(外皮平均熱貫流率)、ηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)が規定されています。
引用)一般財団法人住宅・建築 SDGs 推進センター
ドアや窓などの開口部は熱の出入りが多い場所です。断熱性能の高い住まいを実現するには、床・壁や天井に断熱材を施すのはもちろんのこと、窓や玄関ドア選びが重要なポイントになってきます。
ドアや窓から出入りする熱は、屋根や外壁よりもはるかに大きな割合を占めています。
窓はもちろんのこと、玄関の断熱性を高めることで、夏の暑い日射熱や、冬の冷え切った空気が屋内に伝わりにくくなり、快適でエアコン代も節約でき、エコな住環境にすることができます。
玄関ドアを断熱素材にすることで、冷暖房で快適な温度になっている居室と接する廊下や玄関との温度差を抑えることができ、急激な温度変化によるヒートショックの軽減にもつながります。
また、断熱性能の高いドアは外気の影響を受けにくいため、室内側のドアパネルの表面温度と室内温度の差も抑えられます。
そのため、温度差によって発生する結露を軽減でき、湿気による住まいの劣化を防ぐことができます。