「屋根勾配」とは(住宅建築 用語解説)

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屋根勾配とは、屋根を仕上げるときの傾斜の角度のことで、屋根の水平面に対する屋根の傾斜の度合いを示すものです。

そのため、屋根の特徴を作っている要素の一つになります。


また屋根の勾配(傾斜)は、「寸」と「角度」で表示されますが、一般的な日本の建築物は寸勾配であらわすことが多いです。
 

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屋根の底辺(水平距離)を10として縦の高さを寸で表現します。

例えば5寸勾配とは、底辺(水平距離)が10に対して、縦の高さが5の勾配の屋根を表します。

 

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屋根の勾配は、建築物の用途・外観・梁間の大きさ・屋根材の種類と形状・寸法・性質・その土地の風速・雨量・積雪量などの気象条件によって決められます。

屋根材によって雨水を流すために必要な角度が設定されており、屋根勾配の角度によっては施工できない屋根材があります。

 

【各屋根材の最低勾配】

 

・金属屋根:1寸勾配以上    
    (※平葺き・横葺きの場合は3寸勾配以上)

・スレート屋根:3寸勾配以上
・瓦屋根:4寸勾配以上
    
※4寸勾配以上の屋根は、どの屋根材を使うこともできますが、軽い屋根材のスレート(コロニアル・カラーベスト)から重い屋根材(瓦など)への葺き替えは、耐震性を保つために出来ない場合があります。

 

【勾配の分類】

 

勾配は寸法を基準に次のように分類されます。

・急勾配:6寸勾配以上

・並勾配:3寸~5寸勾配

・緩勾配:3寸勾配以下

 

【各勾配ごとのメリット】

 

<急勾配>

・雨漏りのリスクが少ない
・屋根の耐久性が高い
・デザイン性が高い
・屋根裏が利用できる
・小屋裏の空間により断熱効果が期待できる
・積雪地では雪が積りにくい

 

<並勾配>

・一般的な屋根のため、トラブル時の対応範囲も広い。
・雨漏りしにくい
・デザインも豊富。
・足場が必須ではない(工事内容による)
・適合する屋根材が多い

 

<緩勾配>

・風の影響を受けにくい
・屋根面積が狭いので、コストが抑えられる
・足場が必須ではない

 

【各勾配ごとのデメリット】

 

<急勾配>

・屋根面積が大きいため、施工のコスト高。足場も必要。
・耐風性が減少
・北側の陽当たりが悪くなる

 

<並勾配>

・最も普及しているので、見た目に差がつけにくい。

 

<緩勾配>

・雨漏りのリスクが高い
・汚れが溜まりやすいために耐久性が落ちることがある
・屋根裏が狭いので、断熱効果が落ちる
・使用できる屋根材が限られる

 

 

雪が沢山積もる地域では、「三角屋根」と呼ばれる角度の急な屋根を造るのが主流でした。

その一例で有名なものは白川郷の合掌造りです。

 

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しかし最近は、落雪による事故や、高齢などで雪を下すために屋根に上がることが危険になること、自然に落ちる雪が近隣の迷惑となりトラブルとなるなどの理由から、太陽電池や灯油などで屋根を温めて雪を溶かす「融雪式住宅」も増えているようです。

 

さらに3メートルの豪雪にも重量に耐えるよう、家の強度を上げた「耐雪(たいせつ)式住宅」などの対策も進んでおり、積雪の多い地域でもフラットな屋根の住宅もみられます。

 

 

 

 


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