和室を「 和モダン 」にして有効活用!

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親から受け継いだ家や、中古物件を購入した場合、ちょっと使いづらいなぁ、という和室があるかもしれません。古い和室は雰囲気が古臭かったり、すきま風が入ってきたりすることもあり、なんとなく日常使いから遠ざかっていってしまいがちです。

 

和室にももちろんいいところはあります。そこを生かさないのは非常にもったいない!
ということで、なんとなく敬遠してしまっている和室をお気に入りの空間にするための、有効な活用法を書いていきたいと思います。

 

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和室に関する現状

株式会社プラネットによる2022年5月の「和室・畳に関する意識調査」では、住んでいる家に和室がある人は全体で約70%ですが、年代が下がっていくにつれてコンスタントにその割合が減っていき、20代では和室のある家の割合が50%台に減少しています。
これは、和室の実用性や思い出が失われつつある傾向にある、といえるでしょう。

 

ところが、アンケート回答者のそれぞれが思い描く理想の家に「和室が欲しい」という回答は、全体で70%弱、20代では60%前後と、若年層においては現実に和室があるという数字よりも高くなっています。
また、どのくらいの広さの和室が欲しいかという問いに対して1部屋以下の割合が多く、特に1部屋までなくても畳のスペースがあればよいという回答は若い年代が多い傾向にありました。

 

以上のことから、現実的に和室が減少傾向にあるものの、和室に対してのあこがれや希望は現実ほど少なくなっているわけではなく、少しでもいいから和室のスペースがほしいという考えの方が多数を占めているということになります。
かつては客間や寝室として利用されていた和室ですが、近年新しい利用のしかたが提案されてきており、それに伴って形も変わってきています。
「 新しい和室の形 」が広がってきているのです。

 

参考: 株式会社プラネット「和室・畳に関する意識調査」

 

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和室のいいところ

使い道が豊富にある

 

和室は洋室よりも幅広く様々な使い道があります。
和室に使われている畳はフローリングと違って空気を多く含む構造のため柔らかく、そのまま座ったり寝転んだりしても体への負担が少ないです。また、音を吸収する性質もあり、静けさを保ってくれます。
寝室や客間としてはもちろん、アイロンがけや洗濯物をたたむなどの家事スペースとして、子供の遊び場としても有効に使うことができます。

 

 

押し入れの収納力の高さ

 

和室にある押し入れは一般的に洋室のクローゼットよりも奥行きがあり、布団などの大きなものを収納したり、奥行きのある衣装ケースを重ねて収納したりすることができます。

 

 

湿度を安定させる

 

畳に使われる藺草(いぐさ)は、空気中の湿度が高いと水分を吸収し、湿度が低いと水分を放出する性質があります。人にとって快適な湿度を保つことができるため、湿度による不快感をあまり生じさせず、夏は涼しく、冬は暖かい環境を作ることができます。
全国畳産業振興会によると、畳一畳で約500mlの水分を吸収することができるそうです。

参考: 全国畳産業振興会HP/畳の性能

 

 

吸着・消臭・殺菌・リラックス効果

 

い草は多孔質素材(小さな穴が無数に空いている素材)であり、その穴に空気中の有害物質を吸着する性質があります。二酸化窒素やホルムアルデヒド、匂いの元の物質などを吸着して、人体への悪影響を軽減させることができます。
また、い草に含まれるフィトンチッドやバニリンなどの作用により殺菌効果や防腐効果、精神安定効果も期待できます。

 

 

和室の不便なところ

管理が大変

 

吸湿能力が高いことから、湿度の高い季節にたっぷり吸った水分をうまく放出することができないと、カビが繁殖しやすくなります。定期的に畳干しをする、数年おきに交換する必要があるなど、管理は意外と大変です。
また柔らかい素材のためキズが付きやすく、見た目に荒れやすいということや、すき間が多い構造のためホコリや皮膚がすき間に入ってダニが繁殖しやすくなるものでもあります。

 

 

家具の跡が残りやすい

 

タンスやテーブルなどの重くて固定されているような家具を置いておくと跡になりやすいです。
定期的に畳を交換する場合であればさほど大きな問題にはならないかもしれません。

 

 

他の部屋との調和がとりにくい

 

洋室をリビングにしていたり、こだわった内装にしていたりした場合、そのイメージと和室とのイメージのバランスが悪くなる可能性があり、和室の利用が遠ざかっていく原因にも考えられます。

 

使いどころに困っている和室を有効活用する方法

 

 

現代風のデザインにする

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「 和洋折衷 」や「 和モダン 」という様式が存在します。これは、洋風を和室の中にあえて取り入れたり、和のものを現代の生活に合わせたデザインにしてみたりするものです。


和洋折衷という考え方の初期は幕末までさかのぼり、明治期に最も流行したもので、現代までその考え方は浸透しておりすでに現代の日本人の感覚には受け入れやすいものであるといえるでしょう。
和洋折衷を現代風にアレンジした、というか根底の考え方は一緒ですがより現代の生活や美的感覚に沿ったものをよく「和モダン」といいます。

 

和モダンの特徴は空間に木や竹、珪藻土などの天然素材をふんだんに使用することです。
天然素材を使用することで自然な雰囲気が出て落ち着いた空間を演出することができますし、経年変化を楽しむことができるので飽きの来ない部屋になります。


また、背の低い家具を設置するとより和のテイストを醸し出すことができるようになります。
最近は壁や窓の断熱技術も向上していて大きな窓を使っても寒くなりにくくなっていますし、畳のデザインも豊富にあります。掘りごたつを取り入れてみたり、間接照明を取り入れたりすることでかなりのバリエーションを創造することができます。
おしゃれで清潔感のある空間にすることで客間としても活用できますし、子供や孫が帰省してきたときの居室としても役に立ちます。

 

こちらの実例の詳細は

 

 

リビングや洋室など、他の部屋につなげる

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閉鎖的な空間になりがちな和室の襖や壁を取り除き、リビングや洋室など他の部屋とつなげることで、全体の空間をより広く見えるようにしたり、より効率的な動線を作ったりすることができるようになります。


また、和室を子供部屋として利用した場合、他の部屋から和室の様子が見えるようになることで小さい子をよりしっかり見守ることができるようにもなります。洗濯物をたたむなどのちょっとした家事スペースに活用する場合にも、お子さんの興味を引きやすく、お手伝いしてくれるようになるかもしれません。


空間の違いをあえて演出したいという時には、和室部分のみを小上がりにしたり、スクリーンカーテンを設置したりするのもいいかもしれません。

 

 

収納部屋として活用

和室があまり広くない場合や、動線としてもうまく機能しない場合、または物が多くて収納に困るといった場合には和室を収納専用部屋にしてしまうのもいいかもしれません。
畳は湿度管理がしやすいので物の保管にも向いています。


クローゼットにするもよし、趣味を行う場所やコレクションの保管場所、キッチンが隣接しているなら食器や食材を保管するパントリーにするのもいいでしょう。

 

和室が静かで落ち着いた気分にさせてくれることは、科学的にも実証されてきています。
今、家にあって持て余している和室を捨て置くのではなく、おしゃれで実用的な空間にリフォームすることでより快適な家に変化させていくことができるのではないでしょうか。

 

 


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