シロアリ(白蟻) 被害の事例と駆除・対策工事
こんにちは!
早速ですが、シロアリは水分を含んだ木を好んで食べにくると言います。
毎年、暖かく湿度が上がる4~6月になるとシロアリ被害のお問い合わせが急増します。
初めて被害に遭われた方は「えらいこっちゃ!!」と大慌てになられますが、ご心配なく、、、
どこのお宅でもシロアリはきています。
そして突然現れたのではなく、実はすでに数か月から半年ほどかけてどんどん食べていき、ようやく目視で被害が進んでいると確認できるまでになります。
なので、今すぐ家が崩れるといった心配もほとんどありません。
落ち着いて住まいのプロに相談しましょう。
シロアリ被害に合われた住宅のシロアリ対策工事を2つ紹介します。
1つ目は、和室の敷居・畳からシロアリを見かけたため調査・駆除を依頼された例。
2つ目は、浴室と洗面所のリフォームを行う際の解体で、解体してビックリ!木材のほとんどがシロアリに食われていた例。
3つ目は、築十数年でしたが、ベランダでシロアリを見かけたため調査を依頼された例。
和室の「 敷居・畳 」の例
お客様が最初にシロアリを発見されたのは、和室の敷居と畳のところでした。
そこにいたからといってお施主様の不安を煽り、そこだけの駆除を急かす悪徳業者にはご注意を、、、
出た場所だけでは判断できないので、しっかり床下を調査してから防蟻工事の範囲をお施主様と相談することが正しい選択です。
結果的に、今回は和室だけでなく玄関まわりからもシロアリがでてきました。
床下の根太や大引きがしっかりしているのを確認し、敷居と畳の取替をさせて頂くこととなりました。
また、床下に潜れない箇所はフローリングを切って点検口を設けました。
外の柱も怪しいところはしっかり薬剤を注入しました。
桧の敷居は、そのままでも味がありますが、まわりと合わせるためにベニガラで塗装しました。
また、お家によって障子に「コマ」がついていますが、今回はもともと付いていないものだったので、敷居スベリで溝が削れるのを防ぐようにしました。
ベニガラが乾いたら、畳を納品です。
以前は古い畳に上敷きが敷いてありましたが、実はあまりよくありません。
上敷きと畳の間はダニの温床になるばかりか、床下の換気がよくないと湿気も抜けません。
昔の家は、特に床下からの湿気を畳のワラ床が吸収し、表面のイ草から放出すると考えられていました。(最近の家の考え方はまた違います)
関西地方の滋賀県は、全体的に上敷きを敷いて畳を守るという風習があります。
ですが京都や大阪など関西地方の南方へいくつれて、案外畳のまま使っておられる家が多く見受けられます。
面白いですね、文化の違いか田の字型の広いお家が多いからなのか、、、
ぜひ皆さんもいっそ取っ払ってみてはいかがですか?
もし敷かれるなら、色が完全に焼けきってから、ササクレが出始めてそろそろ表替えをしないといけないけど直ぐにはちょっと、、、という時にぜひ目隠し&一時しのぎという本来の使い方をオススメします。
今回使用したのは大雨被害のあった熊本八代産の畳表です!八代市は、国産イグサの9割を生産しています。
なるべく床下を換気よく保ち、みなさんシロアリに備えましょう!!
浴室・洗面の例
床壁ともにタイル張りのお風呂でした。
ユニットバスへリフォームする際、同時に窓も取替えさせていただくご提案をさせていただきました。
断熱性の高さが特徴のユニットバスですが、昔ながらの窓があると、そこから冷気が入ってきます。
窓まで新しくすることでさらに断熱性を高め、温かく入浴することができます。
窓のまわりには窓を固定するための木材が組んであるのですが、その木材のほぼ全てがシロアリ(白蟻)被害にあっていました。
手に取ろうとするとボロボロに崩れてしまうほどでした。
このような場合はお客様にご相談の上、被害箇所を補強や補修して対応させていただきます。
今回の場合は窓まわりと柱が被害を受けておりましたので、木材を入れ替え、柱も補強させていただきました。
新しい木材には、防蟻処理もキチンと施しております。
完成後がこちら
このように、解体して「びっくり!」ということは、リフォーム現場ではよく起こります。
お客さまが住み慣れた大切な住まいで安心して暮らすことができるよう、弊社は住まいのプロとして、このようなトラブルにも適切かつ迅速な対応をさせていただいております。
テラス・ベランダの例
こちらはまだ築十数年で、1階の床下には防湿コンクリートが施工されておりましたので、シロアリの侵入の可能性が高い外のテラス部分に目を付け、ベランダを下げる提案を行いました。
タイルをめくり、床の高さを建物の水切りが見えるところ(黄色の線)まで下げ、シロアリがいる可能性が高い、赤い枠の部分が見えるように解体しました。
< 解体中 写真 >
赤い枠が怪しいと睨んでいる部分
< 解体後 写真 >
大量のシロアリ発見! 生存中でした・・・
シロアリを無事に発見し、薬を直接吹きかけ発生源を処置しました。
これでお客様も一安心されました。
最終的に手先の器用なお客さまは、壁のタイルを1人で復旧されました。(赤い枠部分)
シロアリ被害でお困りの方は多いと思います。
昔の家には必ずと言って良いくらいシロアリは生息しています。
被害にあう前にご相談ください。
文: 大西・田中・伊藤