海外製「ビルトイン食洗機」交換リフォームとメリット

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東京営業所

ビルトイン食洗機(食器洗浄機)はここ数年で普及率30%を超え、ますます一般化してきました。 
10年近く使用している家庭も増えてきているなか、老朽化してきた食洗機を修理しようか、新しいものに交換しようか、悩んでいる方もおられると思います。

 

本コラムでは、海外製「ビルトイン食洗機」から、日本製「ビルトイン食洗機」への交換リフォームと食洗機を交換するメリット・デメリットをご紹介します。

 

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ビルトイン食洗機を設置するメリット

手洗いよりも節水になる


食洗機は庫内に貯めた水を循環させながら洗浄力の高い洗剤を使って高温で洗浄するため、少ない水量で効率よく洗浄しています。 
国内主要食洗機メーカーのパナソニックのホームページでは、新しい食洗機は手洗いと比べて最大9分の1ほどの水量で済むとの結果が出ています。

 

節水出来ると、水道代を抑えたり、最近の水不足問題に一役買ったりすることにもつながり、個人だけでなく、社会環境にも貢献することが出来ます。

 

 

手間・時間の短縮が出来る


シンプルに、食器を洗う作業を機械に丸投げ出来ます。食洗機を長持ちさせるためにあらかじめ食べ残しなどを落としておく「予洗い」をすることを考慮しても、大きな時間短縮が出来ます。 
浮いた時間を家族と一緒に過ごすことにも使えますし、リラックスタイムに費やすことも出来ます。

 

 

手洗いしづらいものも洗える


食洗機の内部では細かい水の噴射をいくつも発射しながら洗浄しています。お皿やお椀などの食器だけでなく、手洗いではなかなかうまく洗うことのできないおろし金や魚の焼き網、五徳などもきれいに洗うことが出来ます。

 

 

洗浄力の高い専用洗剤を使う


手洗いは、中性洗剤を泡立てて泡の力で汚れを浮かしてから水で流すという洗浄方法ですが、食洗機は洗剤を直接触ることがないため、酸性やアルカリ性の性質を持ち、酵素の力で汚れを落とす、洗浄力の高い専用洗剤を使用します。洗剤の種類も豊富にあり、目的に合わせた性質の洗剤を選ぶことも出来ます。 
また噴射する水は高温になっているため洗浄効果がより高く、かつ除菌効果も期待できます。

 

 

手荒れを防げる


乾燥しがちな肌の方ならこれが一番嬉しいかもしれません。冬の乾燥時期に給湯器のお湯で手洗いをするときの手荒れ、ひび割れの恐怖から解放されます。

 

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ビルトイン食洗機を設置するデメリット

運転音がする


水を高温に温め、高圧で噴射する機械なので、運転音は必ずしてしまいます。国内メーカーは、日本国内で使うことを想定された食洗機においてはやはりその問題を解決するべく日夜研究しており、最新の食洗機の運転音は40デシベル前後にまで改善されています。 
日本騒音調査(https://www.skklab.com/standard_value)のホームページによると、40デシベルは図書館や深夜の街と同等レベルとのことでした。ちなみに間近で聞く掃除機や洗濯機は60デシベルくらいだそうです。

 

 

電気代がかかる


家電製品のため、電気代がかかります。事実、食洗機で最も消費されるコストは電気ですが、節水による水道代の受ける恩恵の方がはるかに大きく、結果的に手洗いよりも食洗機の方がランニングコストを抑えられていることになります。 
4~5人家族が一日2回、30日食洗機を使った場合とガス給湯器で手洗いした場合の電気・ガス・水道・洗剤を合わせたトータルコストを比較すると、手洗いが月あたり約3,100円なのに対し食洗機はおよそ半分の1,600円ほどになると言われています。

 

 

食洗機に適さない食器もある


高温で洗浄するため、耐熱温度の低いプラスチック食器や、クリスタルグラス、漆器や上絵付き陶磁器などのデリケートな食器や、酸性やアルカリ性に弱い銀・アルミ・銅などの金属製のフライパンやメッキ加工された食器は洗剤により酸化・変色するおそれのあるものもあります。 
なお、新しい食洗機の中には低温モードを搭載しているものも出てきており、耐熱温度の低いプラスチック食器を洗浄できるものもあります。

 

 

交換をすすめる理由

食洗機を使用している方はそのメリットを大きく感じていられることと思います。 
しかし食洗機も家電製品です。製品の経年劣化によって故障もしますし、いずれ寿命を迎えるものでもあります。 
古くなった食洗機を修理するか、新品と交換するかは悩みどころのひとつですが、目安として耐用年数を過ぎた食洗機は新品との交換をおすすめします。

 

 

食洗機の耐用年数は10年ほど


ビルトイン食洗機の耐用年数は国内メーカーのもので標準的な使い方をした場合、約10年と言われています。そして長期間にわたって使うほど、経年劣化によりさまざまな症状が現れてきます。

 

 

パーツの経年劣化による運転音の増大・漏水・事故リスク


食洗機を構成する部品が経年劣化を起こすことで構造に緩みが生じて余計な振動が発生して運転音が大きくなったり、さらなる破損リスクを高めたりすることにつながります。 
また、給排水部の部品の劣化により漏水を起こしたり、通電部分に水が達することがあれば大きな事故につながったりするおそれも出てきます。

 

 

修理用交換部品の保守期間の終了


メーカーでは次々に新しい製品を開発していくため、古い型式の製品の修理用部品は次第に作られなくなっていきます。 
メーカーが修理用部品をストックしている期間のことを保守期間といいますが、多くの国内メーカーでは食洗機に関して、保守期間をその製品の生産終了後6年から8年に定めているといわれています。 
ただし、後継機種で同じ部品が使われることもありますし、部品を保守期間以上に長くストックしている可能性もあるので、気になる場合はメーカーに問い合わせてみるのもいいかもしれません。 
保守期間の過ぎた部品を調達しようとすると、工場の生産ラインにないものを作るため個別に製造するということになり、部品代自体が高額になる可能性があります。

 

 

洗浄効率の向上・コストダウン


新しい食洗機が次々に開発される背景で、新しいものは古いものに比べて常に進化した製品になっています。 
主だった進化としては、もともと低水量だった食洗機がさらに水量を減らして洗浄できるようになっていますし、センサーやAIの進化で中の食器の量を計測して最適化した効率で洗浄するものもあります。 
また洗剤も進化しているのでよりキレイに洗うことができるようになっていますし、最適効率で洗浄できれば、電気代や水道代の節約にもなり、環境への配慮の効いたものにもなっています。

 

 

安全への配慮


新しい食洗機は、安全への配慮もなされており、排気の温度が下がってきています。 
かつてのように高温の蒸気が子供の目線の高さから出るのではなく、やけどリスクのほとんどない低温の蒸気が足元から出る構造になっているものが増えています。

 

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海外製食洗機と日本製食洗機

食洗機は、海外ではほとんどがドイツのメーカーが製造しており、その中でもボッシュが食洗機全体のおよそ30%のシェアを占めています。 
しかし日本国内ではパナソニックやリンナイ、三菱など多くの国内メーカーも食洗機開発に力を入れており、それぞれに特徴が出ています。各メーカー好みが分かれるところではありますが、海外製と国内メーカーの特徴をあげていきます。

 

 

必要電圧の違い


ドイツ製食洗機は駆動させるために必要な電圧が200Vになっています。日本で使用するためには食洗機のコンセント部分に引き込み工事を行って200Vの電圧がかかるようにする必要があります。また逆に、すでに海外製を使用していて、国内メーカーの食洗機に変更する場合にはそれを100Vに戻す工事が必要になります。


ドイツ製食洗機は高い電圧を必要とするため、総じて国内メーカーの食洗機よりもパワフルに駆動します。パワフルであるがゆえ、運転音は大きくなりますが、庫内が広くて中の水圧も強く、予洗い不要で、短時間で大量の食器を洗うことが出来ます。一日の食器をすべて食洗機内にためておき、夜に一日分いっきに洗う、といった海外での生活スタイルに合わせてあるようです。日に何度も洗うよりは当然節水になりますし、水不足になりやすい国ではそのように使うことが求められるようです。


それには食器の数もそれなりに必要ですし、大型の食洗機を設置するだけのキッチンスペースも必要になります。 
また海外製は高耐久であることもメリットのひとつと言えます。国内メーカーの食洗機は約10年が耐用年数なのに対して海外製は約15年から20年の使用を想定されています。

 

 

国内メーカーは日本の環境に適している


ヨーロッパは乾燥地域が多いため、湿気やカビに対してあまり気を使う必要がありません。海外製食洗機もそこはあまり頓着しておらず、洗浄後に遠慮なく蒸気を噴き出すものが多いです。 
日本は海に囲まれており雨の日も多く、一年を通して比較的ジメジメした気候になりがちなため、食洗機から蒸気がたくさん出るとカビの心配をしなくてはならなくなります。


国内メーカーの食洗機には庫内で乾燥させる機能やプラズマクラスター除菌機能がついたものがあるので、海外製に比べてカビの心配は少なくて済みます。 
ただし庫内にわざわざ乾燥機能を働かせるための機械が内蔵されているため、洗浄スペースが海外製に比べて狭くなってしまっていることも否めません。

 

食洗機は、海外製か国内メーカーかによっても様々違ってきますし、国内メーカーの中でもいろいろな特徴をもった食洗機があります。 
日本国内の住宅地で使用するのであれば、日本の住環境に合わせて開発されている国内メーカーの食洗機を選んでみるのもいいかもしれません。

 

 

交換リフォーム例

海外製食洗機といえば、ガゲナウ・ミーレ・ボッシュなどがありますが、今回はAEGというメーカーのものが取付けられていました。

 

< リフォーム前 >

 

 

海外製は200Vのものが大半のため、工事の際は100Vに変換する電気工事が必要です。

 

 

< 交換後 >

 

 

作業は3時間程度で完了しました。

今回お選びいただいたパナソニック製のワイドタイプ食洗機は、既設のAEGの食洗機と同じ間口なので素取替えができます。

さらに本体下部はオプション部材で収納にすることが出来るので、引き出し1段分ですが、収納が増やせることも嬉しいポイントです。

 

 

文: 栗原

 

 


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