【世田谷・北九州・滋賀のリフォーム情報】
マンション洋室を銘木が彩る「 和室 」へリフォーム
マンションを購入されて22年のお客さま。
お子様の独立という大きな節目を迎えられた奥様には、大切にされてきた想いがありました。
それは、ご実家から譲り受けた大切な掛け軸を、ふさわしい場所できちんと飾ることです。
その想いから、ご主人様が書斎として使われていた洋室を和室へリフォームする計画がスタートしました。
また、ご主人様には畳にゆったりと横になりたいというご希望がありました。
■工事前(洋室)
「マンションだから、あまりかしこまりすぎなくても……」 当初はそんなお話もありましたが、打ち合わせを重ねる中で見えてきたのは、奥様がされている「香道」の世界や、ご家族で愛する建築家フランク・ロイド・ライトへの想いでした。
本コラムでは、そのような想いのなか、ただ単に「洋室を和室にリフォーム」しただけでない、ご夫婦のこれからの時間を豊かに彩るリフォームの裏側をご紹介します。
「理想の素材」を求めて銘木屋へ
当初は銘林カタログから、床柱・床板・落とし掛けを探しましたが、現代のマンション暮らしに馴染む空間にするため、木の質感などのイメージが難しく悩まれていました。
そこで「実物を見に行きましょう」とお客さまと一緒に銘木屋(めいぼくや)へ足を運びました。
銘木屋(めいぼくや)とは・・・床の柱や高級家具、一枚板のテーブルなどに使われる、材質・色・木目が非常に優れた希少価値の高い木材(銘木)を専門に扱う店です。
一本または一枚単位で取引され、高級感のある内装材や珍しい木材を、原木や製材された状態で販売・加工しています。
銘木総合商社の株式会社銘林様よりご紹介をいただき、株株式会社東京カネジュウ様の倉庫へお邪魔しました。
数ある中から、3本に絞り込みそこから最終的に力強くも美しい「天然赤松」に決定されました。
床板は「松のロータリ杢(もく)」を、落とし掛けは、「スギ」を選定されました。
「背割り」という伝統工法
銘木屋で実際に現物を見て、選んだ床柱の赤松を大工さんが丁寧に加工していきます。
天然の柱や丸太は、乾燥すると不規則な割れを防ぐために事前に裏側へ切れ目(背割り)を入れて割れる方向を誘導し、他の面へのダメージを最小限にする伝統的な木工技術があります。
今回は背割りされた状態で丸太が届き、大工さんがくさびを打ち込みました。
さらに、壁にはめ込む部分は平らに削るなど、取付ける前の段階で、その木の個性に合わせて緻密な加工を施しています。
この目に見えない「下準備」こそが、何十年先も狂いが出ない美しさと耐久性を支えています。
床の間の天井には、和の雰囲気を引き立てる「網代模様」のクロスを採用し、落ち着いた空間を演出。
入り口には「なぐり加工」(波打つような凹凸)が施された無垢のフロアを組み合わせ和モダンに仕上げました。
こだわりの照明と引手
お子様が結婚式を挙げられた「自由学園明日館(ライトの愛弟子・遠藤新が設計)」の思い出を大切に、建築家フランク・ロイド・ライトのテイストを感じさせる照明をアクセントに選びました。
襖(ふすま)の引手は、お客様ご自身が上野の専門店「東京松屋」で見つけてこられた棗(なつめ)型の引手を採用しています。
最後に
完成後、「家族が落ち着ける雰囲気がそのまま新しくなった」、「ゆったりと寝ころべる」など最高の褒め言葉をいただきました。
「いつかは居心地のよい和室を」とお考えの皆さま、まずはその「想い」をお聞かせください。
私たちが、お客さまの「想い」を一緒に形にします。
文:栗原







