【世田谷・北九州・滋賀のリフォーム情報】
「巾木・見切り材・スイッチ」の選び方
「神は細部に宿る」という言葉があります。
細かい部分にこそ作品の本質が現れるといった意味の、今は仕事や芸術作品においても使われる言葉ではありますが、元々は現代建築の巨匠ミース・ファン・デル・ローエの言葉だと言われています。
巾木や見切り材、スイッチなどは部屋全体から見て非常に小さな部材であり、まさしくリフォームにおける細部にあたる部分ではあります。ここへのこだわりが部屋全体の雰囲気を充実させることにも、曖昧にさせることにもつながります。
巾木(はばき)
巾木とは、壁と床の隙間を覆う役割を果たすものです。
ほとんどの住宅において壁と床の間にはあえて隙間が開けられています。
壁や床を、無垢材のような温度や湿度で伸縮する素材で作った場合、壁と床の間に隙間がないと伸縮によってたわみが生じたり床鳴りが起こったりすることになります。そのたわみや床鳴りを防ぐために遊びの部分(隙間)を開けてあるのです。
また、地震が起こったとき、壁と床が接していると揺れのエネルギーが直に家全体に伝わってしまいますが、隙間があることで揺れの衝撃を分散させることができるようになり、家全体を守ることにもつながります。
重要な役割を持つ隙間ですが、隙間をそのままにしておくと、ゴミが溜まったり隙間風が入り込んだりします。
また掃除機やモップがけ、雑巾がけをしたとき、壁の下部が汚れたり、傷がついてしまう場合もあります。
壁と床の隙間があることによって生じる隙間風や、壁の下部の傷みや汚れを防ぐ役割が巾木にはあるのです。
巾木の種類・素材
■ソフト巾木
塩化ビニルを素材とし、変形や加工が容易で水に強く、木製の巾木よりも安価です。
キッチンやトイレ、洗面室といった水回りで使用されることが多く、デザインはシンプルなものや木目調、金属風など多彩です。
ただし、見た目にチープになりやすく、こだわりたい部屋のコンセプトに合わせづらい可能性があります。
【ソフト巾木の形状】
ソフト巾木の中には、床面に向けて手前側にカーブさせた形状の「Rあり」ものがあります。
Rあり巾木は床材とのすき間にゴミが入りにくくなっています。
Rなし巾木は床と巾木の角度が垂直になるため、端にカーペットを敷く部屋に向いています。
■装飾のある巾木
木製や樹脂製などでソフト巾木に比べると厚みがあり、表面に溝を彫ってあるなど装飾を持たせている巾木です。
無垢材を使用した巾木はソフト巾木に比べて高級感を得られやすい反面、厚みがあって巾木の上部にほこりが溜まりやすくなります。
ソフト巾木と比べるとコストがかかります。
■MDF製の巾木
木製のチップを樹脂で固めた巾木です。
無垢材のような見た目で、無垢材の巾木に比べてカラーバリエーションが多くコストも抑えることができますが、高級感はやはり無垢材に劣ります。
■アルミ製の巾木
シャープな質感で存在感を減らすことができます。
巾木がやぼったく感じる場合やなるべくおとなしい巾木にしたい場合におすすめです。
洗練された格好いい見た目ですが、コストは高めです。
色の選び方
巾木の色が濃いほど巾木自体の汚れが目立ちにくくなるため、濃い色が好まれる傾向にありますが、もちろん好みで決めてもよいです。
巾木の色は、周囲のものに合わせた色で決めるのが一般的です。
■壁の色に合わせる
壁の色に合わせると部屋の高さが強調され、天井が高く見えるようになります。
吹き抜けのある部屋などがおすすめです。
■床の色に合わせる
床の色に合わせると床が広く見え、部屋が広く感じられます。
この場合、床材の素材に合わせるとより統一感を出すことができます。
■あえて異なる色でアクセントに使う
壁の色と床の色が似ている場合など、あえて異なる色を差し込むことによってアクセントとすることができます。
壁と床の区別をハッキリさせることで部屋全体を引き締まったイメージにできるため、書斎や作業部屋にもおすすめです。
巾木のサイズ
多くの巾木は高さ60mmですが、お掃除ロボットなどの機種によっては100mm程度の高さが必要な場合もあります。
掃除機の高さよりも巾木が低いと、壁を傷つけてしまう恐れがあるため、一般的には使用する掃除機よりも高い巾木を選ぶことが推奨されます。
そのため、掃除機の種類に応じて適切な巾木の高さを選ぶことが重要です。
巾木の高さは低くなると部屋がスッキリとした見た目になる一方、高くすると存在感が大きくなるため、圧迫感が気になる場合には壁や床の色に合わせて違和感が出にくくなるよう工夫をするのがよいでしょう。
見切り材
リビングはフローリング、キッチンはクッションフロアというように、部屋ごとに床材が異なる場合、床材の境目をつなげる素材を見切り材といいます。
また、材質が同じであっても、向きを変えたり張り方を変えたりする場合にも見切り材を使うことが多いです。
床材が変わる場所はすき間ができてしまい、そこから段差が生じたり床材の剥がれを起こしたり、そこからつまずきや転倒のリスクも生じます。
見切り材を使うことで見た目にきれいでかつ、段差の解消、床材の剥がれの防止、安全な部屋間の移動に役立ちます。
見切り材の色
見切り材は境目に置かれる細い部材のため、床材の色に合わせるのが一般的ですが、様々な色や種類があるので、部屋のインテリアのアクセントとして活用することもできます。
見切り材に使われる素材
■木製・樹脂製・アルミ製・ステンレス製・真鍮製
見切り材はその役割上、床材に合わせることが一般的であり、フローリングの床に木製の見切り材が採用されることが多くあります。
デザイン性の高い家では見切り材にまでこだわり、スタイリッシュな金属製の見切り材を使う方もおられます。
アルミ製やステンレス製はシルバーの色味でシャープな印象を与えてくれるため、書斎や仕事部屋におすすめです。
またアルミは細く作ることでスパッと歯切れよく床材を分けた印象にもできます。
銅と亜鉛の合金である真鍮はゴールドの色味で金属の洗練された印象に加え、温かみも演出することができます。
また真鍮は年月とともに味わいが出てくるのでそこも魅力です。
五円硬貨が真鍮製なので、経年による味わいをイメージしやすいかと思います。
スイッチ
備え付けの電化製品へ流れる電流をオンオフするためのものですが、壁付のスイッチは主に照明の電源の切り替えとして使われることが多いです。
スイッチの種類
■片切りスイッチ
最も普及しているスイッチは「片切りスイッチ」といわれる、左右のうち片方を押せばスイッチがオンになり、もう片方を押せばオフになるというものです。
バリエーションとしてスイッチに小型のランプが付いていてオフの時にランプが点灯して暗がりでもスイッチの場所を示してくれる「ほたるスイッチ」や、逆にオンの時にランプが点灯して消し忘れを防ぐ「パイロットスイッチ」もあります。
■アメリカンスイッチ
突起を上下させることでオンオフすることができるタイプのスイッチです。
100年以上前からアメリカで使用されている、海外でポピュラーなスイッチですが、レトロ感や工場感を醸し出すことができます。
■調光器付きスイッチ
明るさを調整できる照明に使われるスイッチです。
つまみを左右にスライドさせて調整するものや、円型のダイヤルを回して調整するタイプがあります。
リビングや寝室など、気分やその部屋での過ごし方、時間帯などによって明るさを変えることができるので雰囲気づくりに適しています。
■センサー式スイッチ
動くものに反応してオンオフするスイッチです。
消し忘れを防ぐことができるほか、買い物帰りのような両手がふさがっていてスイッチに触れられない状況下で役立ちます。
プレートのデザイン
スイッチの土台となるプレートもいくつか種類があります。
プラスチック製のホワイトやベージュが一般的ですが、壁紙の色に合わせて暗めの色を選んだり、スチール製や真鍮製のプレートを選んであえて存在感を演出したりもできます。
ブラックのアメリカンスイッチにメタルシルバーのプレートなどは相性が良く、工場感が増して雰囲気を出すことができます。
スイッチの設置場所のポイント
高さ110センチ~120センチの位置にスイッチを設置するのが一般的です。
また、生活動線上に設けるようにするのもポイントです。
たとえば、押し開いたドアの陰にならない場所にスイッチを設置する、出入口が二か所ある部屋ならそれぞれに設置する、部屋の外につけるか内につけるか、階段には上下にひとつずつ、といった具合に、実際の生活をシミュレーションしながらスイッチの場所を決めるとよいでしょう。
コンセント
コンセントの種類
一般的な家庭用電化製品を使用するのに十分な単相100ボルト、エアコンや電子レンジのような高出力の家電を使うための単相200ボルト、業務用電化製品を使うための単相300ボルトといった通常のコンセントの形式の他に、最近はインターネット接続用のLANポート付のコンセントもあります。
デザイン
昔に比べてカラーバリエーションが増えてきています。
一般的な白の他にもベージュ、黒、グレーなど壁紙の色に合わせて選ぶことができ、コンセントの色と土台となるプレートの色をあえて異なる色にすることもできます。
ただし、壁紙の色とかけ離れた色のコンセントは浮いてしまって生活感が出過ぎる場合があります。
設置位置
高さは床から25センチ上に設置するのが一般的ですが、お年寄りのいる家では、コンセントをやや高めに設置するとあまり屈まずに作業ができて足腰への負担が軽減されるようになります。
リビングの中央でホットプレート料理をする時や、ソファーの上でスマホを充電したいといった時のために床用コンセントを設置しておくのも便利です。
設置数
リビングダイニングやキッチンなど、家電製品を多く使う場所では、2畳に1か所くらいのコンセントを設置するのが理想的です。
たとえば、8畳のお部屋なら4か所ほどが目安となります。
玄関ホールや収納部屋など、用途が限られる場所では、1〜2か所程度が適切です。
コンセントが足りないと、タコ足配線になり見た目もスッキリせず、模様替えをしようとしても、コンセントの位置に合わせて家電や家具の配置が決まってしまい、自由なレイアウトが難しくなってしまう場合もあります。
コンセントの設置を考える際には、計画段階から使用する家電製品や家具の配置を検討することをお勧めします。
まとめ
部屋にコンセプトを求める方は非常に多く、細部にまでこだわることで統一感を出すことができ、質の高いデザインにすることができるようになります。
高級品である必要はなく、イメージや利便性をもとに選ぶものですから、ぜひ楽しみながら選択してみてください。







