「 刷毛引き (はけびき) 」とは（住宅建築 用語解説）
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「刷毛引き」は建築工法の一つで、外壁や内壁の左官仕上げの一種です。
コンクリートの打設時に刷毛を使う「コンクリート刷毛引き仕上げ」と、後からモルタルなどで仕上げをする際に刷毛を使う「モルタル刷毛引き仕上げ」の2種類あります。
用途
刷毛引きは、コンクリートやモルタルなどの表面仕上げに使われます。
和風建築や伝統的な日本の家屋では、土物や漆喰（しっくい）などが使われますが、現代の建築でもデザインや機能面で用いられることがあります。
また刷毛引き仕上げは、塗り材の仕上げ面に刷毛で凹凸をつくるため、雨などで濡れた場合でも滑りにくく安全性を高める仕上げとなるので、駐車場やアプローチなど人の往来があるコンクリート床に適しています。
材料
刷毛引きに使用される主要な材料は、粘土や漆喰（しっくい）・石膏などです。
これらの材料は、耐久性や調湿性などの特性を持っており、壁の仕上げに適しています。
コンクリートも使用されますが、こちらは駐車場や犬走り（いぬはしり）・アプローチなどの外構で使用されます。
特徴
刷毛引きの特徴は、塗り材をコテで表面をならしたあと、硬化しきってしまう前に刷毛を一定方向に引き、あえて粗く凹凸をつけることで、ざらついた質感に仕上げます。
デザインとしても取り入れられますが、水平面に施工することで滑り止めとしても役立ちます。
一方でザラついている分、砂やホコリなどが入り込み、掃除がしにくいという面があります。
刷毛引きは、日本の建築文化に根付いた美しい仕上げ技法であり、職人によって仕上がりに差が出ることがあります。
建物のデザインや環境への影響を考慮しながら、適切に施工されることで、美しさと機能性を兼ね備えた仕上げが実現できます。
