「 蔵 」の再生リフォーム(改修工事)
滋賀県の田舎の方だと、昔ながらの家には「蔵」が建っていることがよくあります。
今回、リフォーム(改修)の相談を受けた蔵は、とても古くなっておりあまり使われていない様子で、一見ひと続きの建物ですが、手前半分は小屋、奥半分は蔵の造りになっていました。(築年数 不明)
きっかけは「 蔵の隣の物置小屋を解体して、離れを建てたい 」またその際、蔵を物置として使えるようにすることと「 蔵・母屋・新しく建てる離れ 」のすべてを繋いで行き来できるようにしたいとのご要望がありました。
リフォーム前の外観はこのようになっていました。
蔵の内部は、このようにほぼ使われていない状態でした。
はじめに、小屋の解体工事をしました。
いよいよ、蔵の改修を始めます。
リフォーム前はトタン壁でしたが、仕上がりの希望として下部は「焼杉板」張りに、上部は「漆喰」塗りでしたので、外壁はすべてめくっていきます。
ちなみに蔵の壁は、土壁で厚みが30㎝ほどあり、一年を通して涼しく、湿度も調整されます。
屋根瓦も葺き替えます。
内部は離れの廊下からの出入りになるので、床を組んでいきます。
内部の壁や天井は、部分的に新しい物に取替えました。
2階に上がる階段を新たに設置
ドア付近のハシゴ階段も新しいものにしました。
大きな梁は磨いた後、クリア塗装を行い仕上げました。
外部は、焼杉板と漆喰塗りの下地工事から施工します。
母屋取り合い / 窓まわり
焼杉板の取付け
漆喰下地施工
仕上げの漆喰を塗って外壁の完成です。
離れが建つ面は、離れを建てた後に仕上げていきます。
あまり使っていなかった蔵ですが、現代の生活様式に合わせて改修し、活用していくことで、より趣のあるお家になりました。