「オーダーメイドキッチン・特注キッチン」とは(住宅建築 用語解説)
オーダーメイドキッチンとは?
オーダーキッチン専門メーカーに依頼し、作業台の高さや素材、色合いなどのデザイン、収納・食洗機、シンクなど水周りの位置やサイズなど、部材を自分でひとつひとつ選んで作るキッチンのことです。
オーダーメイドキッチンの最大の魅力は、間取りやインテリア、家事スペースや使い勝手に合わせて、レイアウトできるところです。既製品のキッチンでは高さが決まっていますが、オーダーメイドキッチンは、自分の調理しやすい高さに調整することも可能です。
幅も間取りに合わせて作れるので、微妙なすき間ができることもなく、仕上がりも美しくできるというメリットがあります。
形や大きさを自由に調整できるので、リフォームでも採用しやすいです。
よく造作キッチンと混同されてしまうのですが、造作キッチンは工務店や職人さんなどがパーツからすべてを製造していきます。そのため、工務店や職人さんのキッチンの施工実績などにより、その技術力は違ってきます。
それに対し、オーダーメイドキッチンは、非常に豊富な部材が用意されている専門メーカーで部材を組み合わせて作り上げていきます。(扉や天板の種類も豊富で、シンプル・クラシカル・モダンなど家具を選ぶ感覚で決めることができます。)
部材の組み合わせのパターンは無数にあるため、造作キッチン同様に、工夫次第で理想的なキッチンが構築でき、キッチンを知り尽くした専門家が携わっていので品質が安定しており安心なのです。
また、メーカーによってビルトイン家電や水栓など部材の規格が決まっているケースも多く、設置後の仕様変更や部材変更も比較的簡単です。オーダーメイドキッチンは、海外では昔から一般的でしたが、近年日本でも人気が高まっており、専門のメーカーも増えています。
その一方でデメリットとして選択肢が多くなる分、どうしてもキッチン完成までの時間は長くなります。デザインや機能の相談などを工務店で何度も打合せをする必要があるかもしれません。
また多くの場合、受注を受けてから材料を仕入れ、作り始めるので発注から納品まで長くて半年程度かかることもあります。
初期価格が安くても、いろいろな機能やオーダーを追加していくと当初の想定以上の金額になることもありますので、事前にイメージを固めておくことで、想定外のコストアップを避けることが出来ます。
システムキッチンは、完成品をショールームで見てある程度イメージすることができますが、オーダーメイドキッチンは素材や部材の組み合わせが無数にあるため、完成してみないと仕上がりが分からない、イメージしにくいという難しさがあります。実際に設置してみたら、部屋のインテリアと微妙に合っていないということも考えられます。
これを避けるためには念入りに事前の打ち合わせを行う必要があります。
ショールームのあるメーカーもありますので、できるだけ多くのショールームを見て、自分の希望する条件にあったキッチンを作っているメーカーを選ぶようにしましょう。
仮に海外メーカーのキッチンを採用する場合、4ヵ月程納期がかかることもあります。
設計を依頼する段階で相談し、時間に余裕を持って選定しておきましょう。
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